糸-ito-

マル勝髙田商店が伝えたい、そうめんのこと、私たちのこと

2022.9.30

マル勝イタリア紀行

マル勝髙田商店では、厳選したオリーブオイルを使用してそうめんづくりを行っており、その上質なオリーブオイルの販売も手掛けています。
今回も前回に引き続き、マル勝髙田商店とオリーブオイルとの出会いについて、過去を振り返ってご紹介します

ジェノバ近郊のリグーリア州。

「JAPAN-ITALIA“ものづくり”文化が結ぶビジネス」イベントによってつながった縁から、イタリア産オリーブオイルの輸入契約と生産地視察のために髙田社長は渡伊しました。
海沿いの街を走り、小高い丘のいただきから見渡すリグーリア地方はあたり一面オリーブ畑です。オリーブ自体、とても多くの種類があり、それぞれの気候や風土に合わせた品種が栽培されているのですが、この一大生産地のリグーリアでも多種多様な品種が育てられています。

初訪問時、マル勝ではそうめん製造に試験的にオリーブオイルを使用し始めたところでしたが、このたびの現地視察を経て、本格的に導入することが決定します。ものづくりは、やはり生産現場を理解するのが一番。髙田社長は、一人の農家の作業に密着してオリーブオイル作りを見学します。イタリア人においても「良いものを世に出したい」という職人気質は共通するようで、その真摯な取り組み、誠実な仕事ぶりは何よりも雄弁に製品の品質を物語っていました。

さて、オリーブオイルは一般的に数種類の品種をブレンドして搾油しますが、最高級のものは単品種で作られます。マル勝で使用を決定したのは単品種にこだわったエキストラバージンオリーブオイル。視察でお世話になったジーノ・チェレッティー氏が「厳しいテイスティングを合格した最高級品質のものを送る」と約束してくれました。
現在ではオリーブオイルの利用拡大に伴って、生産者とも直接取引を行っており、オリーブはシチリア島のアグレスティス社、プーリア州のソフィ社に契約農家として生産いただいています。
今、マル勝のそうめんで使われているオリーブオイルは、こうしたやりとりを経て日本にやってくることになったのです。

その後、チェレッティー氏の言う「テイスティング」を見学しようと、髙田社長はヴェローナで開催されたオリーブオイルの「パネリスト会」の会場に向かいます。
嗅覚・味覚・喉の感覚を研ぎ澄まし、テイスティングをする「パネリスト」たちの表情は真剣そのもの。どれだけこの地においてオリーブオイルというものが大切に育まれ、誇り高いものであるかがうかがえたということです。

5日間の滞在で、髙田社長はオリーブオイルの品質やこだわりなどについて見識を深め、上質な農家との契約を結びました。

次回はオリーブオイルを本格的に導入してからのそうめんづくりや、訪問も5回目となるイタリアで出会ったさまざまな人たちとのお話をさせていただければと思います。